腐っちゃいけない革から始まる素材の話【靴の基本】

コレは何の革？

靴の素材として用いられる皮革の部分は主に家畜から生まれました。

牛・馬・豚・羊などです。

つまり、肉を食べたあとの副産物として供給されたのです。

皮⇒動物の皮膚をそのまま剥ぎ、製品として使用したものを皮(かわ・ひ)といいます。

革⇒動物の皮膚の毛を除去しなめしてあるものを革(かわ・かく)と呼びます。

なめし⇒動物の皮は、一般にそのままだと固くなったり腐敗してしまったりします。

これらを防ぎ、皮を柔らかくして耐久性や可塑性を加え、皮革として利用するために

必要な作業が「なめし」と呼ばれる工程です。

なめしの種類は、クロム酸を用いたものと、タンニンの植物系なめし、

それにクロム酸とタンニンの混合なめしがあります。

最も多く用いられる動物の革は牛革です。

なかでも「カーフ(Calf)」は生後6ヶ月以内の仔牛の革でキメが細かく柔らかく高級品です。

主に婦人靴やバックに使われています。

生後6ヶ月以上2年までの中牛の革を「キップ(kip)」といい、

カーフに次ぐ高級品で紳士、婦人靴に使われています。

去勢された生後2年以上の成牛は「ステアハイド(steerhide)」といい、

大きく厚みのある革です。表面を均一に整え、一般の靴やかばん、その他革製品に使われます。

馬の革は牛革よりも表面がなめらかで繊維が柔らかくできています。

とくに尻の部分だけは繊維が緻密で、特別になめして「コードバン(cordovan)」

スペインのコルドバ産の革から作られたといわれ、この名が付いています。

美しい光沢のある表面が特徴です。

羊の革は「シープスキン(sheepskin)」、

子羊は「ラムスキン(lambskin)」と呼ばれています。

とても柔らかく、ストレッチ性があり、

カジュアルシューズやレザーウェア用として使われています。

山羊(ヤギ)のうち、子山羊を「キッド(kid)」といい、

キメが細かいので高級紳士靴、婦人靴や手袋などに使われています。

大きな山羊の革を「ゴート(goat)」といって靴や

アクセサリーの革張りなどに使われています。

豚の革は、表面に3本ずつ毛穴が開いているのが特徴です。

丈夫で摩擦に強く、通気性に優れています。

ただ、表面がボツボツしているので、スエード状に加工し、

カラフルに染色されたブラッシュド・ピッグスキンが多く、

カジュアルシューズに使われています。

また、靴の裏材としても使用されたり、アクセサリー、

インテリアなどにも使われています。

他には、「ペッカリー(peccary)」イノシシの一種の野生動物で、

和装向きのハンドバック、高級タウンシューズなどに使われています。

野球のスパイクなどに使われる「カンガルー(kangaroo)」

は薄くて柔らかいので革小物、アクセサリーにも使われます。

光沢のある「エナメル革(patent leather)」

はクロム酸なめしの革の表面にウレタン塗料を塗って仕上げたものを指します。

フォーマル用の婦人靴パンプスやサンダル、

男性のタキシード用に履くオペラパンプスなどに使われています。

最近ではカラフルな色でバックやベルトなどのデザインに使われたりしています。

ところで、よく耳にする言葉で「バックスキン」イコール「裏革」

だと勘違いされている方が多いように思います。

たぶん、起毛素材のことを指しているのだと思いますが、

革のマテリアルの話の中で、表とか裏というようなことは言っていませんよね(笑)

「buckskin(バックスキン)」とは、もともと雄鹿の革を指します。

　　　buck ⇒ 雄鹿

　　　back ⇒ 後ろ、裏

なので「backskin(バックスキン)」イコール裏革という言葉はありません(笑)

今回は靴によく使われる、皮革のマテリアルについてアレコレ

書いてみました。靴を買うときの参考になれば幸いです。

もっともっと大切にしてほしい足と靴の関係...

ファッションも大事ですが、気持ちよく過ごしてほしい

家を出るときに最後に身に着けるのは、靴なんですから...

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆

男性の皆さん！ご存知でしたか！？
実は…女性の多くは男性を『くさい』と感じています…
ニオイたくない男性はCheck！↓
ニオイ対策石鹸【アジカ】

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆